2020年4月11日土曜日

「シドニー・ノーラン作『ネッド・ケリー・シリーズ』特別展示」ぬましんSG



 豪州巨匠作品を特別展示
 ぬましんストリートギャラリー
 大手町のぬましんストリートギャラリーで28日まで、伊東市の池田20世紀美術館所蔵作品展「シドニー・ノーラン作『ネッド・ケリー・シリーズ』特別展示」が開催されている。
 当初は斉藤将氏の企画展が予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で運搬に支障が出たため、急きょ同展に差し替えた。同美術館の協力によって、オーストラリアの巨匠の作品が披露されることとなった。
 シドニー・ノーラン(1917ー92)はオーストラリァ・メルボルン生まれの画家、版画家。ゴッホ、スーラ、ピカソなどの影響を受けて近代美術への関心を深め、46ー47年に制作した「ネッド・ケリー物語」連作は、パリのユネスコ本部に展示されて以来、国際的な評価を得た。
 本展示では、ネッド・ケリー物語から版画16点を展示。 盗賊であり犯罪者であるにもかかわらず、不当な差別社会で権力に抗ったことで、ネッド・ケリー(1855~80)はオーストラリアの英雄として讃えられている。
 鉄製の黒いヘルメットをかぶり甲冑を身に付けたネッドの姿は、画面の中で圧倒的な存在感を放つ。展示に添えられた、ネッドの生涯についての文章を読みながら、連作に物語を読み取ることができる。展示は、夜間はライトアップされて午後10時まで見られる。
【沼朝令和2年4月10日(金)号】