2013年4月23日火曜日

静岡伊勢丹は西武閉店後の百貨店需要を獲得するため、沼津市内(ラピター1F)で外商事務所を今月上旬に開設

静岡伊勢丹、県東部の営業を強化
2013/4/16 6:00(日経webニュース)
 静岡伊勢丹(静岡市、鎌形秀昭社長)は静岡県東部の営業を強化する。外商事務所を開設したばかりの沼津市など東部地域で、早ければ2015年度までに新たなサテライト店(小型店)を出店する。県東部は1月末に西武沼津店が閉店し、百貨店がない「空白地帯」になっている。新規拠点の開設による新規顧客の取り込みで、県内百貨店の売り上げシェア拡大を目指す。
 県東部ではJR沼津駅前にあった西武沼津店が郊外の大型商業施設との競合などで1月末に閉店した。
 静岡伊勢丹は西武閉店後の百貨店需要を獲得するため、沼津市内で外商事務所を今月上旬に開設し、外商担当者らを4人を配置した。県東部を中心に新規顧客を取り込むため、2年以内に沼津・三島地域にサテライト店を出す計画だ。
 サテライト店は一部の百貨店商材を扱う小型店で、中元・歳暮も取り扱う。同社は富士市内にサテライト店「ギフトショップ コリドー・フジ」で婦人服や化粧品、食料品などを販売している。新たなサテライト店の開設場所は未定だが、駅前や幹線道路沿いなど開設場所は幅広く検討する。
 出店を見据えて県東部での催事も強化する。富士市内で年4~5回開催している催事に加え、今年度は沼津市内で夏と秋に催事を開く。催事で得た商品ニーズなどを踏まえ、サテライト店の品ぞろえや開設場所などを詰める。
 百貨店業界はインターネット通販や総合スーパーといった他業態との競争などで売り上げは減少傾向にある。鎌形社長は「百貨店が生き残るには百貨店の売り上げシェアを高める戦略が必要」と話す。JR藤枝駅周辺の再開発事業が進む藤枝市内にもサテライト店を3年以内に出すことも検討する方針だ。

2013年4月16日火曜日

全国飲食業生活衛生同業組合連合会の第十一代会長に「こがね」の森川進さん

全国飲食業者の代表に
 森川進さん「飲食業は命を預かる仕事」

 全国飲食業生活衛生同業組合連合会の第十一代会長に「こがね」の森川進さん(75)=写真=が就任した。
 北海道から沖縄までを包括する、厚生労働省認可組合の中で「群を抜いて大きい」組織である同会だが、近年は中小の飲食業界の苦戦が続いている。沼津支部もバブルの絶頂期には千三百あった組合員が現在は五百五十と半減。長期にわたる不景気で全国的にも同様の傾向が見られる、という。
 同組合は静岡県が発祥の地。森川会長は「昭和三十六年の設立当時は、小さな店には銀行も金を貸さない時代。組合員になることで国民金融公庫(当時)の融資が受けやすかった。一人ではかなわないことを組織として応援できた」と組合の位置付けがしやすかった頃を振り返る。
 全国組織の代表となり、「予期しない就任に戸惑った」とは言うものの、森川会長には大変な時代の舵取り役を担う気負いはない。
 沼津支部長の後、県の理事長を十二年間務めた実績と温厚な人柄で全会一致での就任となった。年度替わりともなると関係行政機関担当者や議員との折衝のほか、全国を駆け巡る多忙な日々を送る。
 個店の飲食業者にとっては、大手飲食チェーンの進出に加え、「手渡しで無限に売ることができる」コンビニの台頭が最大の問題。
 「家族で頑張れば取りあえず食べていかれるわけで、家族経営ならではのきめ細かいサービスや、培ってきた個性を強烈に発揮してもらえたら」と望み、「組合はコンサルタントではない」ときっぱり。
 「経営者は組合を大いに活用してもらうことで、世間の風に当たってほしい」と呼び掛けるとともに、「何より衛生を重視し、『飲食業は命を預かる仕事』だとの誇りを持ち、共に繁栄の道を歩み、健全な組織体にしていきたい」と抱負を語った。
《沼朝平成25年4月16日(火)号》